豊国神社 宝物館・書院 特別公開 【名物 骨喰藤四郎】

京都の豊国神社で重要文化財 「薙刀直シ刀 名物 骨喰藤四郎」 と 「骨喰藤四郎(宮入刀匠作)写し」 が並んで展示されているのを見に行きました。
骨喰藤四郎は薙刀だったものを刀に直したとされ、大友家→足利家→豊臣家→徳川家と伝わり、名前の由来は”切るまねをしただけで骨を砕くから”と享保名物帳には書かれています。
こちらが 「薙刀直シ刀 無銘 伝粟田口吉光(名物 骨喰藤四郎)」

薙刀直らしい切先の反りが印象的です。
(正面から撮るとすごく反射するので、写真は下から撮った方が映り込みが少ないと思います。)

茎には目釘穴が2つ。無銘ですが、粟田口吉光の作と伝わっています。
そして一番目を引くのは三鈷杵剣の形に剣に絡みつく龍の浮彫。刀にはよくあるモチーフですが、龍の顔が美しいです。

そして、下が長野県無形文化財刀匠である宮入法廣刀匠が作刀した骨喰藤四郎の写しです。


比べてみるとその再現性の高さが分かります。すごい!
二振りが並んで見れるのは7月18日(日)まで。2期は「骨喰藤四郎写し」のみ展示されます。
拝観は予約を推奨されているみたいです。
展示情報
開催期間 | 【1期】2021年7月11日(日)~7月18日(日) 【2期】2021年7月19日(月)~9月15日(水) ※1期・2期で公開内容が変わります |
休館日 | 8月7日(土)は拝観休止 |
営業時間 | 9:00~17:00(16:30受付終了) |
開催場所 | 豊国神社 宝物館・書院 〒605-0931 京都府京都市東山区茶屋町530 |
料金 | 大人1,000円/小学生500円 |
公式コンテンツ |
宝物殿には豊国祭礼図屏風や豊太閤馬印など豊臣家に関わりが深い品が展示されていました。刀身は出ていなかったですが、備中国住朝次の太刀もありました。
豊国祭礼図屏風の解説も面白かったです。
時間帯にもよると思いますが、夕方ごろは混んでいなくて、ゆっくり見れました。
大阪冬の陣のきっかけになった「国家安康の鐘」
豊国神社のすぐお隣の方広寺で「国家安康の鐘」も見てきました。
この鐘は豊臣秀頼が亡き父秀吉の追善供養のために造らせたもので、鐘に書かれている文字に「国家安康」「君臣豊楽」とあり、これが「家康の文字を二分し呪詛をはかり、豊臣家の幸福を祈念するものだ」と言って徳川家康が激怒したことで大阪冬の陣が始まるきっかけになったと言われています。
すごい言いがかりをつけますね、家康さん。

写真だと文字が見にくいですが、該当の箇所が白枠で囲まれてます。鐘の周りに文字がびっしり書き込まれている中からこの単語を見つけ出すのもやばい。この言いがかりは回避できない。
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